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義務論理について考える

義務論理(Deontic logic)について考えてみます

ベン図を使って様相論理の意味論を考える話 その3

2 つの命題変数 p, q を考え、真偽値関数に代わる付値を考える。

 

これは、行為を表す命題に対して 0 または 1の値を与える写像で、値1は善、値0は悪と解釈される。してもしなくてもよい行為の値を1と考えるので、正確に言えば、1は悪でないと解釈したほうがよい。この付値を J と表す。

 

この付値は、真偽値関数と同じように、J(p∨q)=max{J(p), J(q)}をみたすけれども、真偽値関数の場合と異なり、p∧q、p∧¬q、p∧¬q、¬p∧¬qのうちの1つ以上の値が1であってもよいとする。

 

真偽値関数の場合には、命題変数 p, q の値から、これらから作られる命題の真偽値が定まるけれども、ここで考える付値は p∧q、p∧¬q、p∧¬q、¬p∧¬q (ブール束の原子)の値から定まると考える。

 

ベン図を使って例を考える。

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例えば、J(p∧¬q)=J(¬p∧q)=J(¬p∧¬q)=1、J(p∧q)=0 である場合を考える。

 

このとき、J(p)=J*1=1、同様に J(q)=1 である。

 

図を使って考えれば、4 つの連結成分p∧q、p∧¬q、p∧¬q、¬p∧¬q のいくつかの和集合に対応する命題は、これらの 値の最大値になる、と理解できる。

 

この例においては、p, q が、p : 飲酒をする、q : 車の運転をする、であるような場合が想定されている。

 

上の例も含めて、全部で 2^4-1=15 (すべて 0 である場合は除く) 通りの値の定め方が可能であるが、いずれも、行為の善悪に関わる命題と対応付けることが可能である。

 

次回は、この付値をもとに、様相論理の命題の真偽値を考えて、様相論理の意味論をつくる。

*1:p∧¬q)∨(p∧q